担当した刑事事件の例


 当事務所の弁護士がこれまでに取り扱った刑事事件の一部をご紹介します。

傷害致死事件

依頼者が被害者に暴行を加え、被害者を死なせたとして逮捕・勾留された事件。依頼者は傷害致死罪で起訴されたが、弁護人は、依頼者は被害者が亡くなった原因となる暴行を行っていないとして争った。裁判員裁判の結果、依頼者による被害者の死を引き起こす暴行を目撃したとする目撃者の証言が信用できないとされ、依頼者は傷害罪の限度で有罪判決を受けた(検察官控訴なく確定)。

 

 

※他の弁護士との共同受任事件。

強盗致傷事件

依頼者が共犯者とともに深夜、路上で被害者に背後から近づき、バッグをひったくろうとして被害者を転倒させて引きずり、全治3か月を超える傷害を負わせるとともに、バッグを奪った事件。被害者は被害弁償を拒絶したため、実刑判決の可能性も十分にあったものの、行為の危険性が他の同種事案に比べて小さく、被害者の傷害は重いが日常生活に支障があった期間が短く偶然の要素より傷害が重くなったこと、さらには依頼者が保釈後生活環境を整えて被害弁償のための努力をしていることなどを主張し、執行猶予付きの判決(保護観察付き)を得た(求刑6年・検察官控訴なく確定)。

 

※他の弁護士との共同受任事件。


覚せい剤取締法違反事件(営利・輸入)

依頼者が覚せい剤の密輸に関与したと疑われ、覚せい剤取締法違反で逮捕・勾留された事件。弁護人は検察官に依頼者は事件と全く関係ないこと、また依頼者には単独で監護する子どもがおり勾留延長請求せずに不起訴処分とすることを求めた。結果、検察官は勾留延長請求することなく依頼者は10日で釈放され、その後不起訴となった。

※他の弁護士との共同受任事件。

 

強盗致傷事件

依頼者が強盗致傷事件が起こった現場に居合わせたことで強盗の共謀を疑われ、逮捕勾留された事件。弁護人は依頼者に頻繁に接見して法的助言をした。結果、依頼者は否認を貫き、20日間の勾留の後不起訴となった。

強姦致傷事件

依頼者が被害者を強姦し、傷害を負わせたとして逮捕・勾留された事件。依頼者は強制わいせつの限度で事実を認めていたが、強姦は否認していた。弁護人は被害者が虚偽の供述をしていることの証拠を発見し、検察官に報告した。もっとも、依頼者は強制わいせつの限度では罪を認めていたため、その点について弁護人は被害者と示談を成立させた結果、依頼者は不起訴となった。

 

※他の弁護士との共同受任事件。


迷惑防止条例違反事件(盗撮)

依頼者が駅の階段で女性のスカートの中を撮影したとして逮捕された事件。依頼者は勾留されずに釈放され、直ちに弁護人に謝罪と被害弁償を依頼した。弁護人は被害者と示談を成立させた。その後事件は送検されたが、弁護人は送検後直ちに示談の報告をし、依頼者は不起訴となった。

 

自動車運転過失致死事件(死亡事故)

依頼者が横断歩道上で自転車に乗っていた被害者を轢き、結果被害者が亡くなってしまった事件。依頼者は自動車運転過失致死罪で逮捕されたが勾留請求前に弁護人が裁判官と面談し、勾留決定をださないよう求めたところ、裁判所が勾留請求を却下した。その後依頼者は起訴されたが、弁護人が過失の程度が大きくないことを示す弁護活動をし、執行猶予つきの判決を得た(検察官控訴なく確定)。


迷惑防止条例違反事件(痴漢)

依頼者が電車内で女性のおしりを触ったとして逮捕された事件。依頼者は勾留されず釈放された後に弁護人に被害者への謝罪と被害弁償を依頼した。弁護人は被害者と示談を成立させて検察官にその旨報告し、依頼者は不起訴となった。